わたげ

それは旅をしているようなもの


あてもなく流されて

ときどき孤独をあじわって

居心地の悪さで目がさめる



迷う術は何も無い

静かにうたいながら

無意味に暴走する風になる



いつか夢見た続きのような

見据えたマツゲの先に灯す瞬間

絡みつく過去

払拭する今

捨てたい未来



沈黙の中に言葉をうずめて

伝えられない欠片を飲み込むとき

あぁ

こうして

はかなく愛しいものに導かれて歩む



当たり前の偶然

ありそうでなさそうな



たとえば

浮かんで消えるオーロラに似て

恐る恐る触れてみたくなる

頼りないまでの軌道の先に

漆黒の闇に閉ざされると知っていても

悠然と心馳せる場所へ



そうして

微量な力で軌道を残すとき

たどり着いたその先を わたしは何にたとえよう



やっと会えましたね

あなたを想うとすべて輝く



※2005年 詩集より
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